ゼンリン住宅地図のDVDメディア版、インターネットなしで閲覧できる
電子住宅地図デジタウンは、パソコンで住宅地図を利用できる地図ソフトウェアです。パソコンにDVD-ROMをセットすれば自動的に起動。ゼンリン住宅地図の情報はそのままに広域地図から住宅地図までのフリーズームなど、快適なインターフェイスを搭載。ズームや検索、計測、印刷など充実した機能も備えています。しかも、インターネット等の通信環境が不要なため、顧客情報の管理にも情報漏洩リスクを低減でき、業務シーンでも安心して利用することが出来る商品です。
ゼンリン住宅地図とデジタウン
電子住宅地図デジタウンは、地図製作企業最大手ゼンリンが開発、発売しています。ご存じの方も多いかと思いますが、ゼンリン住宅地図の詳細さ、そして調査手法は、ときどきメディアに取り上げられることもあるほどです。そして、唯一日本全国を網羅している住宅地図でもあります。創業以来、ゼンリンでは目視を地図づくりの基本としています。つまり、全国を歩き、住宅やビルのその一つ一つをくまなくチェックし、地図を作っているのです。
足で地図を作るという、地図作りの原点とも言うべきやり方を続けているゼンリンですが、1980年代には、世の中のIT化への流れにいち早く対応すべく、地図のデジタル化を開始しており、その中で誕生したものの一つが「デジタウン」です。
電子住宅地図デジタウンとは?
デジタウンは読み取り専用のソフトウェアで、地図データのインストールは出来ません。
主に区市町村別に分けて収録されており、値段はそれぞれ20000円~60000円ほど。また、原則1台のパソコンに1つのソフトが必要で、複数台で使うことは出来なくなっています。価格帯から見ても、個人向けではなく、法人向けの商品です。
デジタウンで出来ること
従来、紙の住宅地図では対応できなかった様々なことが、デジタウンでは簡単に出来るようになっています。以下、簡単に紹介します。
縮尺の変更が簡単
縮尺の変更はマウス操作一つで可能です。広域地図と住宅地図の切り替えも縮尺に応じて自動です。最大にズームすれば、バス停や信号の名称の一つ一つまでわかるのも、ゼンリン住宅地図のデータならではです。また、住宅地図の状態で、白地図に切り替えることも可能で、居住者の名前を消すことが出来ます。
印刷が自由自在
印刷範囲を指定して、位置、縮尺を好みに応じて印刷することが出来ます。紙の住宅地図のコピーでは、複数枚に渡ったときの位置のずれなどが悩みどころですが、そんな心配もありません。
キーワードから簡単検索
デジタウンでは、住所だけでなく、施設・建物などの名称、図番、さらには登録したマークや図形などから検索できます。住所の当該ページを探すのは、紙の地図ではなかなか苦労するところです。それが一発で出来るのは、デジタル版ならではの機能ですね。
編集機能
マーク編集、書き込み編集機能でオリジナル地図を作成することが出来ます。地図上の任意の場所にマークを付けたり、文字・折れ線・円・多角形などの図形を書き込むことで、業務に合わせたオリジナル地図の作成が可能です。
計測機能
地図上の距離や面積を簡単に計測することが可能。計測したい場所を指定すれば簡単に距離や面積を計測できます。徒歩・自転車・自動車など移動手段を指定することで、おおよその所要時間も表示されます。
オンライン版との違いは?
ゼンリンでは、デジタウンと同様のサービスをオンライン版としてZNET TOWNの名称で提供しています。Webブラウザで利用できるインターネット配信のため、インストール作業等は不要になっています。オンライン版ならではの特徴として、定期的に地図が更新されることで、買い替えが不要です。デジタウンには自動更新がありませんので、この点、デジタウンのデメリットです。
ただ、必ずしもパソコンがオンライン上にあるとも限らず、使用シーンを考慮して、使い分ける必要があるでしょう。ZNET TOWNの料金は月額制、利用時間に応じた設定になっており、最も安いプランは月2000円からですが、おおよそ40000円~70000円くらいのプランが主流(いずれも1ライセンスでの利用の場合)のようです。
使用範囲、時間によってデジタウンより高くなる、安くなる場合がありますので、詳細はお問い合わせいただき、よく検討してみてください。
高度な利用をしない場合はスマホ版もおススメ
全国の最新の住宅地図が見放題で月々わずか900円、「ゼンリン地図スマートフォン」という破格のサービスも提供されています。
全国の地名、番地、表札等のキーワードから検索が出来、地図上へ、訪問先の登録や、メモを入力することも可能で、簡単に情報管理が可能です。ただし、計測や編集、印刷といった機能には対応していません。あくまでも閲覧が中心のサービスになっています。
「ゼンリン地図スマートフォン」はアプリをダウンロードする方式ではなく、通常のブラウザから閲覧するシステムを取っていますが、閲覧できるのはスマホとタブレットのみで、デスクトップ、ラップトップ含めたパソコンからの閲覧は出来ません。
まとめ
ゼンリン住宅地図を電子化したデジタウンでは、これまでは手作業で行っていたような業務が、パソコン上で完結するため、業務の効率化には必須のアイテムです。
しかしながら、現在ではデジタウンだけでなく、様々な形態でサービスが提供されていますので、活用シーンにあわせて、どのサービスを使うか、検討されてはいかがでしょうか。